【真夏の夜の夢】

 

 

オレンジの光が、ほのかに店内を照らす。

蒸し暑い夜。

海沿いのBAR。

涼を求めて、漂う者どもが集う場所。


JAZZの音楽が、いい具合に異国の情緒を感じさせてる。

適度に賑わっている中で、男女が出会う。

 

長い髪をかきあげ、アンニュイな瞳をしたあのコが微笑むよ。

褐色の肌の兄貴が、琥珀色の酒を飲み干し満足気に笑う。

 

二人目があったら…それが合図。


まずはグラスで乾杯しましょう。

目を見つめあって。

それから静かにキスして、腰にまわした手に引き寄せられるまま密着する。

髪を撫でて。

もどかしげに吐息をもらして。

髪から首筋…胸元…焦らして焦らして…指が回り道を辿る。

首を振って、目をつぶって、肩をすくめて。

紅を引いた唇から、求めるように舌が出る。

胸元をいじくりながら、ゆっくりと指が下へ沈んでいく。


ぺろり…と頬を舐めあげて、歯をたてて。


しかし
歯型が出来た瞬間、男の態度が変わる。

甘く抱き合っていたのに、勢いよくひっくり返し、後ろから腰を抱く。

そのまま、平手で尻を…ひっぱたく!

5〜6発連打後は、邪魔なスカートは上にたくしあげ、パンティもひきずり下ろす。

そっから生尻に激しいビートが刻まれる。


肉を弾く音と女の悲鳴がBGMとなる。


店内がざわめき、好奇の目に曝されるが、誰も止める者はいない。

瞬く間に真っ赤に染まっていく尻の美しさに、興奮し騒ぎ立てるだけw


今宵の宴の肴。


ビシビシと刻まれて、半狂乱になる女に野次る声。

身もだえる様、妖しいダンス。

腰を引き寄せる腕に力をこめて、余裕の笑みの男。

観客に見せるようにゆっくりと、手首をしならせて平手打ちする。

花火によく似た音。

だんだんと、苦痛だけでない表情を見せ始める女。

紅い尻が弧を描く。


店内は楽しげにさざめいている。

それはまだまだ終わりそうもない。

 

IT'S SHOWTIME。

突如行われたイベントが、真夏の夜の夢。

 

はやと 

2008年7月29日

たまにはオトナっぽい世界を描いてみたかった。

それが、リアリティに欠けるうそっぱちであっても、くさくっても、(笑) 

雰囲気がなんとなく伝わればOKw 伝わらなくてもご愛敬(^^)

…なんとなく入ったお店で、こんなこと目撃してみたいwww

 

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