【教室での罰】
どこかで間違ったとしか思えない。
細心の注意をはらって、この学校での失敗を回避しようと頑張ってきたのに。
起きたら、8時20分を回っていて…
慌ててた。宿題のノートも机に置きっぱなし。
「やったのに」は通じない。
全国的に有名な進学校。教師は「鬼」を目指す。
「―――すみません!!!」
必死に謝ったけど、冷たい目で却下された。
「分かっているわね?」
周りの視線が突き刺さってくるようだ。でも…まぁ…皆も同じ目にあっていることだけが救いか。
同じ穴の狢。私たちは、ちっぽけな存在。
制服のスカート、下着を脱いで、椅子の上で後ろ向きに膝立ちする。
がくがくと震えてくる。怖い。
その間に先生は、腹立たしそうにチョークで黒板に「宿題忘れ、遅刻の罰として鞭100回の刑に処す」と書いた。
100回……
絶望のどん底に突き落とされた気がした。100回……
細長い棒鞭は、幾多の生徒のお尻を切り裂いてきた。血こそ出ないものの、その威力は計り知れない。
ヒュンッ と風切り音がした。
それから私は、お尻に食い込み蚯蚓腫れを刻み、絶え間なく苦痛を与えてくる鞭と必死に戦う羽目になったのである。
下半身が真裸という羞恥を捨てて。
ただひたすらに。
みっともなく泣き叫びたい。が、そんなことをすれば100打以上の罰が下される。
だから、歯を食いしばり、それでも漏れる悲鳴を押し殺し。
目から涙がでて、鼻水も食いしばった歯から漏れるよだれも…全部全部見られまいと俯くだけだった。